【行政学】・解答2・田邉塾ツイッタードリル

我が国における行政改革に関して、次の問題を解きなさい。

【No.6】我が国における行政改革に関して、第一次臨時行政調査会は、学識経験者のみで構成された調査審議機関であり、活力ある福祉社会の実現を基本理念として、行政改革に関する答申を行った。○か×か(特別区H24改題)

答:× 解説:第一次臨時行政調査会は、会長が当時の三井銀行会長であった佐藤喜一郎であり、副会長も読売新聞副社長であった。また労働組合代表者も参画しており、学識経験者のみで構成されていない。また基本理念についても昭和36年制定の臨時行政調査会設置法では「調査会は、行政を改善し、行政の国民に対する奉仕の向上を図るため、行政の実態に全般的な検討を加え、行政制度及び行政運営の改善に関する基本的事項を調査審議する。」と規定されており、行政規模の拡大につながるような福祉社会の実現を基本理念とはしていない。

 

【No.7】我が国における行政改革に関して、第一次臨時行政調査会は、内閣の調整機能の拡充に力点をおき、この会議の最終答申に基づいて、答申の翌年に内閣府が設置された。○か×か(特別区H24改題)

答:× 解説:第一次臨時行政調査会では内閣府設置の答申(意見書)を出しているが、翌年設置にはならなかった。内閣府が設置されたのは2001(平成13)年に実施された中央省庁再編によるものだ。また第一次臨調では行政手続法の制定の意見なども出され、その後、平成6年になって行政手続法が制定されたんだよ。

 

【No.8】我が国における行政改革に関して、第二次臨時行政調査会は、増税なき財政再建をスローガンに、日本国有鉄道、日本電信電話公社、日本専売公社の三公社の民営化などの改革を提言した。○か×か(特別区H24改題)

答:○ 解説:妥当な選択肢だね。第二次臨時行政調査会は1981年に発足。当時の鈴木善幸内閣は『増税なき財政再建』をスローガンとしており、高コストで非効率、ストライキなどが起こっていた三公社を民営化したんだよ。日本国有鉄道はJRグループ各社に、日本電信電話はNTTに、日本専売公社はJTにそれぞれ民営化されたんだ。

 

【No.9】我が国における行政改革に関して、第二次臨時行政調査会の最終答申に基づいて、独立行政法人制度や政策評価制度の創設、郵政事業の公社化が行われた。○か×か(特別区H24改題)

答:× 解説:独立行政法人制度、政策評価制度、郵政事業の公社化は平成9年の行政改革会議の最終答申に基づき、翌平成10年の中央省庁等改革基本法に基づいて実施された制度だよ。

 

【No.10】我が国における行政改革に関して、橋本内閣が設置した行政改革会議は、中央省庁の再編についての最終報告をまとめ、これに基づいて1省庁1局の削減と総定員法の制定がなされた。○か×か(特別区H24改題)

答:× 解説:1省庁1局削減は、1968年(昭和43年)に、総定員法の制定は1969年(昭和44年)に佐藤栄作内閣によってなされたものだよ。総定員法は国の行政機関の定員について厳格に定め、その後の行政管理の基本となった法律だ。