【No.16】グッドナウは、狭義の行政には、準司法的機能、執行的機能、行政組織の設立及び保持に関わる機能の3つがあるとし、執行的機能だけが政治の統制に服し、それ以外は服すべきではないとした。○か×か(東京都・特別区H24改題)
答:○ 解説:妥当だね。F.グッドナウは『政治と行政』を代表的な著作として、統治機能を国家意思表現=政治及び執行=行政とに大別し,政治行政二分論に理論的基礎を築いたことを覚えておこう。
【No.17】ホワイトは、自らもニューディール政策に関わった経験から、政治と行政の連続性を指摘し、行政とは政策形成であり、多くの基本的政治過程の一つであるとした。○か×か(東京都・特別区H24改題)
答:× 解説:問題文はホワイトではなくP.H.アップルルビーの説明。『政策と行政』が代表的著作だよ。ホワイトは政治行政二分論の研究者。「行政とは国家の目的を達成する上での人と資材の管理である。」と定義づけを行い『行政学研究序説』という教科書を著したんだ。
【No.18】ウィルソンは、行政は、ビジネスの領域にはなく、政治の固有の領域の中にあるとし、行政研究の目的の一つは、最大限可能な能率及び金銭と労力との最小コストを発見することにあるとした。○か×か(東京都・特別区H24改題)
答:× 解説:W.ウィルソンは行政をビジネスの領域に位置づけ、政治の固有領域ではないとして、政治と行政の二分を主張したんだ。アメリカの行政は猟官制による情実人事が習慣となって腐敗の原因となっていたので政治行政を二分することを主張したんだね。ウィルソンの代表的著作は『行政の研究』。
【No.19】ウィロビーは、正統派行政学の諸原理は、諺(ことわざ)のように、相互に矛盾する対のようになっているため、いずれの原理に従うかによって正反対の組織改善になるにも関わらず、そのいずれを指示するかの理論を有していないとした。○か×か(東京都・特別区H24改題)
答:× 解説: 問題文はH.A.サイモンに関する説明。サイモンの代表的著作は『行政の諺(ことわざ)』『経営行動』。ウィロビーは『行政の諸原理』の中で科学としての行政の確立のために政治行政二分論を徹底して、これまでの広い意味を持っていた“行政府”を選挙で選ばれた大統領によって担われる執行府、狭義、専門知識を有し、政治的中立性を保った公務員によって担われる行政府の二つに細分化したんだよ。
【No.20】サイモンは、能率はそれ自体問われるべき価値ではないとし、能率という純粋概念の追求の限界を指摘するなかで、何のための能率であるのかを問う必要性を提起した。○か×か(東京都・特別区H24改題)
答:× 解説: D.ワルドーに関する説明だね。ワルドーの代表的著作は『行政国家』。ワルドーは行政の問題を本質的に規範的な性質として、価値の問題は科学的処理になじまないと主張した人物だよ。